経営のヒント

―マニュアルの使い方(その3:留意すべきこと①)―

(その1)(その2)でお伝えしたとおりマニュアルにはメリットとデメリットがあります。

メリットとデメリットは以下のとおりです。

メリット

・教える時間や習得の時間が短縮できる

・業務やサービスの個人差が縮小する

・担当者の代わりに業務やサービスを別の人でも行える

・業務やサービスの内容を分析し改善できる

デメリット

・指示待ち人間が増える

・マニュアルが目的化する

・創意工夫や新しい発想の芽を摘んでしまう

今回は、メリットをしっかりと発揮させ、デメリットを極力減らすために留意すべきことについてお伝えします。

【業務やサービスの目的や意味を明確にして伝わるようにする】

マニュアルには、いわゆる「マニュアル人間」を作り出してしまう恐れがあります。マニュアルを正確に遂行することは、重要で素晴らしいことです。しかし、「マニュアル人間」には問題点があります。それは、マニュアルを無自覚に信じ込み、その背景にある目的や意味を理解していない、または理解しようとしないことです。

「マニュアル人間」を作らないために必要なことは、マニュアル通りに行動しつつも、背景の目的や意味に照らして最適な方法かどうかを常に意識できるようにしておくことです。

人は、意味や目的を理解することで、モチベーションが上がります。また、意味や目的を理解していれば、想定外の事態に遭遇した場合でも臨機応変な対応が可能になります。

【マニュアルには改善の余地があると考える意識を醸成する】

マニュアルはあくまでも、仕事を円滑に進めるためのツールです。決して「魔法の杖」ではありません。そのため、記載内容には間違いがあるかもしれませんし、間違っていなくても他に効率的な方法があるかもしれません。

そのため、大切なことはマニュアルを絶対視しないことです。マニュアルはあくまでも現時点で考えている効率的な方法であると意識し、より効率的な方法や、状況の変化への対応などを各人が模索し続けることが重要です。

 そのためには、常に「この業務は無駄ではないか?」「別に効率的なやり方があるのではないか?」「この業務をこのタイミングで行う理由はあるのか?」などを考える風土を醸成させておく必要があります。

 改善の余地があるという意識が醸成されると、各人が現状の手順について更なる効率化を意識することになります。また、そのような目でマニュアルを見ると、作業の本質がみえてくることや、自身の知識が向上することにつながり、より仕事の理解も深まります。

次回は、引き続き留意すべきことと、実践するための具体的な取組みとして考えられることをお伝えします。

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