経営のヒント

―リスクマネジメント(その3)―

(その2)で、リスクマネジメントの手順として

(1)事業を行う上でのリスク要因を特定する

(2)事業に関わるリスクの重要度を評価する

についてご紹介しました。

今回は(3)以降の手順についてご紹介します。

(3)重要度の評価を踏まえて優先順位を付ける

 すべてのリスクの中で重要度の評価に従って、順位をつけていきます。すべてに順位をつけるのが難しい場合には、「大」、「中」、「小」で区分するなどして、大まかに優先順位を付けても構いません。

多くのリスク要因のすべてに同時に対応することは、時間的にも資金的にも限界があります。そのため、優先度の高いものから実施していくために優先順位をつけていきます。

(4)リスク毎に対策などを検討・選択し決定する

リスクに応じて、それぞれの対処にかかるコスト(手間や投資など)、対処した場合の効果(防げる損失など)を検討して対処方法を決定します。

リスクへの事前対策には、リスクのある行動自体をやめる、予防措置を実施し発生を抑制する、リスクの源泉となるものを分散させる、保険を掛ける、損失を覚悟して放置するなど、様々な方法があります。効果と必要なコストを比較して最終的に事前対策を決定します。

また、発生した際の対応計画や復旧計画などを作成し必要な準備を行います。例えば、従業員や関係者との連絡のための緊急連絡表や役割分担表などを作成しておくなども、その一つです。

(5)選択した対策などを優先順位に従い実行する

優先順位の高いリスク要因から順番に対策を実行します。

一つのリスク要因に複数の事前対策が必要な場合には、実行計画などを作成しておくと抜けや漏れなく実施することができます。また、発生後の計画などを作成した場合には、計画で想定した通りに対応できるかを確認するために、シミュレーションなどを実施します。

(6)定期的に検証する

(1)~(5)がリスクマネジメントの実行手順ですが、これらは定期的に確認し想定通りにリスクが管理できているかを検証する必要があります。特に事後対応については、従業員や関係者の移り変わりなどがあれば修正や周知が必要になりますので、シミュレーションを定期的に行い、実際に発生した場合に適切に対応できるように周知徹底を図る必要があります。

以上がリスクマネジメントの手順です。

(その1)でも述べたとおり、不測の事態が一旦起こってしまえば経営に多大な影響を及ぼしますので、事前準備には大きなメリットがあります。

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