経営のヒント

―事業変革における発想の視点(その3)―

事業変革のアイデアを見つけるための発想として、以下の視点についてお伝えしています。

(1)顧客の視点

(2)自社が持っているものの視点

(3)他企業がやっている事業の視点

(その1)では(1)顧客の視点について、(その2)では(2)自社が持っているものの視点についてお伝えしました。

今回は(3)他企業がやっている事業の視点についてお伝えします。

急激な環境変化への対応【新型コロナ対策】(その2)では、この視点について触れませんでした。その理由は、他企業のやり方を“拙速に単純に”まねてしまうのは様々なリスクがあり、お勧めできないと判断したからです。詳しくは、以下に述べることを確認していただければ分かっていただけると思います。

この視点は、異業種の仕組みや同業種の成長している企業の事業内容を自社の事業に応用できないかを探す視点です。

ジェームス・W・ヤングは「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせである」と言っています。つまり、既にあるもの(他企業がやっている事業など)と別のもの(異なる業種や自社でやっている事など)を組み合わせることが新しいアイデアにつながるということです。

他企業のやっている事業の視点には大きく二つあります。一つは異業種で行われているビジネスモデルを自分たちの業種で展開できないかという視点です。

業界内で常識とされていることが、異業種では全く違うことはよくあります。この常識を疑い、異業種では当たり前のことを自社に当てはめることができないかを検討します。

例えば、LINEやGoogleは無料でアプリなどを提供して、それ以外で収益を上げています。ネットの世界では常識と言っても良いのではないでしょうか。これを自社に当てはめるとしたらどのようなやり方があるかを考えるということです。

もう一つは同業種の成長している企業のやり方を自社に応用できないかという視点です。

同業種の成長している企業は、顧客に受け入れられている何らかの理由があります。ほとんどが新しい取り組みを行っているのではないでしょうか。この新しい取り組みに、自分たちならではのものを組み合わせることで、“単なるマネ”ではない発展形のビジネスにできないかを考えます。

出てきたアイデアを形にするためには、自社の方向性や自社が持っているもの、持っていないものを補うために誰と組むかなどを考え、自社に落とし込む作業が重要です。また、将来の市場の状況などを想定する必要もあります。そのため、これらの検討を省いて、急いでそのまま形だけ真似てしまうと、うまくいかないことが多いと思います。

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