経営のヒント

―人が買いたいと思うまでの流れ(その4:記憶)―

 (はじめに)でお伝えしたように、消費者の購買行動は多くの場合、あなたの存在を知り、商品・サービスに興味を持ち、欲しいと感じ、その後忘れることなく、行動を起こして買う、というプロセスを経ています。そして、このようなプロセスのそれぞれで、次のステップに進んでもらうための働きかけが必要になります。

 

今回は、アイドマの法則のMemory(記憶)についてお伝えします。

「欲しい!」という欲求は商品・サービスの情報と共に、時間の経過によって薄れていきます。後日買おうと思っている内に、なんとなく「もういいかな」と感じて購入しなくなった経験がある方もいると思います。また、時間の経過によって「やっぱり他の商品のほうがいいかな」など、欲しいという気持ちが別の商品に移り変わることも少なくありません。

現在は、欲しいと思ったら直ぐに注文できるネット環境などもあります。しかし、逆に多くの情報があふれているため、もう少し探してみようと考えて他の情報にアクセスしている間に、次から次へと押し寄せてくる情報に埋もれて忘れ去られてしまいかねません。

 

そのため、購買に至るまで欲求を維持できるように商品の魅力を記憶に残させたり、継続的にアプローチして忘れさせない努力をしたりして、消費者をつなぎとめる取り組みが必要になります。

 

 大企業が、テレビCMを大量に流し店舗にも商品を大量に並べておくのは、日々様々な情報に接している消費者に「忘れられない」「思い出してもらう」ためでもあります。また、ネットショップの「お気に入り」も「忘れられない」「思い出してもらう」ための仕組みです。

 

小売店であれば、売れ筋の商品ランキングを店頭に表示しておくことで、欲しいと思った商品のことを「思い出してもらう」きっかけにできます。

また、ネットで割引券付きのパンフレットを印刷できるように準備しておくことで、消費者の手元に紙が残り、欲しいという感情を忘れられない効果があります。

さらに、直接アプローチできるのであれば、定期的に商品・サービスのDMを送るなどの対応も考えられます。

 

消費者は常に商品・サービスのことを考えているわけではありません。そのため「欲しい!」と思った消費者は相当な緊急性がない限り、すぐに忘れてしまうと考えた方がいいと思います。このことを念頭に置いて、「買う」という行動に導くために「忘れられない」「思い出してもらう」ための働きかけが重要になります。

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