経営のヒント

―新事業の進め方(その3)―

スピード感をもって始め、走りながら考える新事業の進め方の主なポイントは以下のとおりです。

(1)「対象顧客」と「その顧客の求めるもの」の“仮説”を常に意識する

(2)小さく始める

(3)状況に合わせて変化する

(その1)では(1)「対象顧客」と「その顧客の求めるもの」の“仮説”を常に意識する、について(その2)では(2)小さく始める、についてお伝えしました。

今回は、(3)状況に合わせて変化する、についてお伝えします。

 新事業に限らず、事業を行っていると予期せぬ事態が起こります。そのため、“状況に合わせて変化する”ことは、すべての事業に共通する重要なポイントです。

中でも、様々なことが不透明な状況で始める新事業において、このことは特に重要です。

新事業では、商品・サービスの価値の伝え方は適切か、どの顧客層にどんなニーズがあるかなどを、実際に販売しながらテストや調査をしているという捉え方もできます。

そのため、販売中に起こる様々な事象に注意を払い、「対象顧客」と「その顧客の求めるもの」の“仮説”があっているかを確認し、“仮説”が違っている可能性があれば、それに合わせて提供する仕組みを修正していくことが重要になります。

具体的には、想定した顧客がどの程度の割合で購入しているか、購入を決断するポイントはどこか、商品やサービスのどの点を気に入っているか、購入に至らなかったポイントはどこか、思いがけない顧客が購入していないか、想定した「顧客の求めるもの」と違う価値が顧客から語られることはないかなど、様々な視点で顧客の行動等を観察・確認します。

そして、観察・確認した顧客の行動の理由を想定し、これを踏まえた対策を実行することで想定があっているかどうかを検証・修正していきます。

例えば、思いがけない顧客層が購入している場合には、その顧客層がなぜ購入しているのかをヒアリングなどによって想定し、想定に基づいて価値の伝え方や販売場所の変更などを行ってみる。また、観察の結果、購入を決断するポイントが手に取った瞬間であると想定できた場合には、手に取ってもらえるようなPOPの表現に変更してみるなどです。 このように、顧客の行動等を観察・確認し、小さな違和感や想定との違いを感じ取り、その理由を想定し、試し、結果を検証する、というプロセスを継続的に行うことが、“状況に合わせて変化する”ということです。

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