経営のヒント

―新商品やサービスの開発手法【デザイン思考】(その1:共感)―

デザイン思考は顧客を深く理解することで、新しい価値を生み出そうとするイノベーションの方法論です。「共感」「問題定義」「創造」「試作」「テスト」の5つのステップで構成され、対象とする顧客との対話によって理解を深め、アイデアなどを修正しながら進めていきます。5つのステップは順番に進めるだけでなく、顧客に対する理解が不十分と感じれば、前のステップや最初のステップに戻るという試行錯誤を繰り返します。

 

 今回は「共感」のステップについてお伝えしていきます。

イノベーションを起こすためには、顧客にとっての新しい価値を創造しなければなりません。そのためには、今まで気づかなかった社会の変化や顧客の行動など、何らかの新しい発見をすることが必要になります。

新しい発見をするためには、顧客が日常の生活や仕事などをどのように認識し、何を有意義と感じ何を無駄と感じているのかといった、普段私たちが気づかずにやり過ごしていることに気づく必要があります。すなわち、人々を深く理解することが、新しい発見につながるということです。

 

共感するための方法には次のようなものがあります。

一つ目は“体験”です。既に存在している製品やサービスなどを一人の顧客として体験します。

例えば、新しいミキサーを開発するなら、既存のミキサーを使って実際に料理をしてみます。メニューを考える、材料を買う、料理をする、食べる、片付けるなどの一連の体験をしてみて感じることで、既存のミキサーの良い点や使いにくい点などを顧客の視点で理解します。

二つ目は”観察“です。客観的な視点で顧客の行動を観察します。

例えば、飲食店に関する新しいサービスを作るのであれば、飲食店の利用客がどのようにサービスを利用しているのか、その時にどの様な行動をしているのかなどを詳細に観察し、今まで気づかなかった新しい行動の発見につなげます。

三つめは“対話”です。行動の理由や背景などを知るために対話します。

深い共感を通じて相手の考え方や気持ちに歩み寄ることで、本人も気づいていなかった理由や背景の発見につなげます。

 

これらの方法を駆使して、顧客が無意識にやっている行動回避策やその理由などの深い意味を明らかにすることが、新しい発見につながっていきます。

 

(出典・抜粋:デザイン思考研究所HP)

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