経営のヒント

―経営者のお仕事(その2)―

「あなたは経営者の仕事をしていますか?」

(はじめに)で経営者の仕事は経営者にしかできないことと定義し、以下の3つを挙げました。

1.方向性を決定し明示すること

2.重要な意思決定をすること

3.意思決定したことを実行できる体制を整えること

 

今回は2.重要な意思決定をすることについてお伝えします。

経営者にしかできない重要な意思決定というのは、企業の将来を左右する大きなリスクを伴う意思決定です。大きなリスクが伴いますから、経営を取り巻く環境を長期的・客観的な視点で総合的に判断して、最終的に責任を持つ経営者が意思決定しなければなりません。

 

具体的には、新しい事業に取り組む、既存の事業から撤退するなどの意思決定が考えられます。また、事業を行うにあたって、何にどれだけ投資するか、何処に人員を重点的に配置するか、誰をリーダーにするか、どのような社外の協力者と組むかなども重要な意思決定に含まれます。

 

これらの重要な意思決定は、日常業務で起こる問題等に対する意思決定とは異なり、すぐに対処しなくても、たちまち経営が立ち行かなくならないものもあります。また、これらの重要な意思決定をするためには、多くの時間とエネルギーが必要になります。そのため、常に意識して準備をしておかなければ、先送りや確度の低い意思決定になってしまうリスクをはらんでいます。

 

アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが、いつも同じ服を着ていたのをご存知の方もいると思います。ジョブズは、服を選ぶという意思決定にエネルギーを使いたくないからだと公言していたそうです。日常の意思決定の回数を減らすことで、重要な意思決定にエネルギーを注げるようにしていたということです。

 

 経営者の皆さんも、経営している中で日々多くの意思決定をしていると思います。ただ、その中には、実際には部門長や担当者でもできるものも含まれているのではないでしょうか。また、意思決定をそのまま誰かに任せることができないとしても、任せるための仕組みを作る、または、パターン化するなどすれば縮小させることもできると思います。

 

上述した通り、意思決定には日常業務で起こる問題等の意思決定であってもエネルギーが必要になります。そのため、日常業務の意思決定にかける時間を減らし、重要な意思決定に時間とエネルギー注げる体制を整えておくことも経営者の仕事といえます。

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