経営のヒント

―経営者のお仕事(その3)―

「あなたは経営者の仕事をしていますか?」

(はじめに)で経営者の仕事は経営者にしかできないことと定義し、以下の3つを挙げました。

1.方向性を決定し明示すること

2.重要な意思決定をすること

3.意思決定したことを実行できる体制を整えること

 

今回は意思決定したことを実行できる体制を整えることについてお伝えします。

(その1)方向性を決定し明示することについて、(その2)重要な意思決定をすることについて、お伝えしました。これらは基本的に、経営者自身が実行することでした。

 

今回の、実行できる体制を整えるというのは、経営者からの働きかけによって、人に自発的・積極的に行動してもらうことです。

事業の運営は経営者一人でできるものではありません。従業員を雇わず一人で経営している方もいると思いますが、その場合でも仕入先や取引先、社外の協力者など事業に携わっていただいている方々はいるでしょう。そのため、これらの事業に関わる人たちに、企業の方向性に合わせた自発的・積極的な行動をしてもらうための体制を整える必要があります。

 

自発的・積極的に行動してもらうためには何が必要でしょうか。高い報酬を支払うことでしょうか。確かに報酬はそれぞれの人たちの生活を支えるという点で重要な要素です。しかし、報酬は時間と共に慣れが生じてしまうため、継続的に向上させなければ普通になってしまい、意欲につながらないというデメリットもあります。

 

継続的に意欲をもって行動してもらうためには、その企業の方向性に従って進むことで、評価され、自分自身も成長出来ることを理解してもらうことが重要です。そのため、制度や仕組みを整え、評価や成長の道筋を実感できるようにする必要があります。

 

 制度や仕組みを整えることで、どういう行動や考え方が評価され、自身と企業の成長につながるかを伝えることが出来ます。

例えば、顧客から沢山「ありがとう」を貰った人を企業の内外を問わず表彰する制度、従業員同士の協力や助け合いを評価する制度、業務の改善や変革の提案を促す仕組み、資格の取得やスキルの向上を促す仕組みなどが考えられます。

 

制度や仕組みなどは、経営者から企業の内外の関係者に対するメッセージです。企業の方向性に沿う行動を促す制度や仕組みを整えることが、何を目指しているかを示すことになります。これらを一貫性と統一性をもって整えることで、人に自発的・積極的に行動してもらうことにつながると思います。

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